チップ加工事業 用語説明


FIT制度とは
木質バイオマス発電とは
間伐材等由来バイオマスとは

FIT制度とは…

“固定価格買取制度”の略称。再生可能な自然エネルギーで発電された電気を、その地域の電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束する制度です。買い取るにあたってその価格や期間については、再生可能エネルギー源の種別(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス)と、その設置形態(木質バイオマスの場合、間伐材等由来木材・建設資材・一般廃棄物等に区分される)や、発電の規模に応じて調達価格(1kwh当り)が算定されます。
 
特に木質バイオマスでの制度利用については、市場に出回っている木材の相当部分が既に製材、合板、木材ボード、製紙用等に供されていることから、このような既存用途に影響を及ぼさないよう留意していく必要があります。

※参考・引用
経済産業省資源エネルギー庁ホームページ『再生可能エネルギー 固定価格買取制度ガイドブック』
林野庁『発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン』

 

木質バイオマス発電とは…

東日本大震災を発端とした電力供給問題の中で、上記のFIT制度が成立して以来、原子力に頼らずに自然エネルギーを利用した発電方法が各地で普及してきました。
 
バイオマス発電としては他に生物による発酵熱などがあり、当社では木材を燃料とした木質バイオマス発電に供給する木質チップを生産しております。
 
この木質バイオマス発電は木材を燃やした火力による発電方法です。木材を燃やすことによってCO2が発生しますが、森林がそれを光合成で吸収し成長していくので、実質はCO2を増やさずに循環させている『カーボンニュートラル』の考え方に基づいたものです。適切な森林の伐採と手入れをしていけば、この循環もより効力を発揮します。
 

 
ここで重要なのが、伐期を迎えた森林や認められた開発・建設工事によって伐採した原木の中でも、丸太製品として利用価値の無い木材(C材,D材)のみを、バイオマス発電用チップにするのがあくまで前提であるということです。木質バイオマス発電の過度な需要により伐採されなくてもよい森林までもが破壊されるというような、本来の目的に反する事態が発生しないよう留意していくべきです。
 

間伐材等由来木質バイオマスとは…

山林で伐採された原木の中で、製材用や製品向けに出荷できる用材としての丸太はそのうち何割かであり、用材にできない残りの丸太は、これまで搬出コストや出荷先の需要面から、多くは林地残材として置き残されていました。
 
山林に残された木材は、時間が経つと腐食しCO2を発生させます。また、残材により地面に日光が当たらなくなり、周囲の立木の育成の妨げにもなります。
 
木質バイオマス用チップには大きく分けて3つの区分があり、バイオマス認定事業者が国で定められたガイドラインに基づきそれぞれ証明をして取引されます。
 

①間伐材等由来木質バイオマス

民有林の間伐材、森林経営計画認定対象森林からの伐採材、国有林からの伐採材、保安林からの伐採材(一部)がこれに区分されます。FIT制度による買い取り価格は32円/kwhとなります(発電能力が2,000kwh未満の小規模発電施設では40円/kwh)。
 

②一般木質バイオマス

民有林の皆伐で、合法木材証明などによる由来証明が可能な伐採によるものや、製材業の残材がこれに区分されます。FIT制度による買い取り価格は24円/kwhとなります。
 

③建設資材廃棄物

上記①②にもあてはまらない木材、また由来の証明がされていない木材が区分されます。FIT制度による買い取り価格は13円/kwhとなります。

(※制度価格は平成28年時点のものです。)

 

当社では、主として上記①のC材を買い取りしております。
運送を含めた現場引取りも適宜対応いたします。
C材の売却をお考えの方はお気軽にお問い合わせください。

 

原木の品種について

丸太にはその品質に善し悪しや長さによって種類があります。その種類によって利用用途が異なり、納入先も異なります。
一般的な木材の品種は次の通りです。
 

  • A材…主に建築用の製材用丸太となり、末口(木の枝先に近い側)と元口(根元に近い側)の直径の差があまりない直材。
  • B材…床板や家具に使われる合板用材・集成材などを製造するための丸太。A材の規格にあてはまらないものとされ、小曲材も含まれる。
  • C材…チップ加工用の大小径木。A材・B材の規格にあてはまらないもので、変形材・曲がり材も含まれる。
  • D材または産廃木くず…チップ加工用の剪定枝や枝葉・根株部分で、産業廃棄物の木くずの扱いとなることが多い。

 

~上記品種を一本の木に例えると、下図のようになります~

 

 

 
 
 
 
 
 

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